家庭教育

地球全体が、科学の進化と共に、新しい社会の枠組みへと変化しつつある中で、変化すべきものと、伝統ととして残し、よりレベルの高いものへと充実していかないといけないものつまり、家族というものがあると信じます。変化する社会とより幸福度の高い家庭は二人三脚だと思います。切っても切り離せないでしょう。特に今後重要になってくるのは、家族の絆の充実だと考えます。今後、多くの講演活動を展開する予定です。

大自然の原則は、親子の関係だと思います。親子の関係に照らし合わせれば解けない問題は何もないのです。ですから、親子関係を曖昧にしては何事も解決していくことはできません。ですから、親子関係さえ正していけば家庭の中で解決できない問題はないのだと思います。

教育は、育つ環境を作ることが大切になります。一つの例を紹介します。私の子供が、保育園に通っている時に、ある先生を保育園に招いて、父母の為の勉強会が開かれました。昔の話になってしまいますが、その時のお話がとても印象的でしたので紹介します。

「中学二年の男の家が『下駄屋』でした。夕食にお母さんが、川魚の煮物を出してくれました。男の子は、魚が嫌いで『魚は嫌いだ。他のおかずがほしい。』とわがままを言うのです。母親は、『はいはい。』と言って、立ちあがろうとすると、父親は『魚を食べなさい。』と強く息子に言いました。息子は、ふてくされて夕食を食べずに自分の部屋に行ってしまいました。息子の心が収まらず『くそう、親父め』と心がイライラしたまま、ごろんと横になって天上を見上げていました。すると父親が、朝の4時半から起きて、一生懸命下駄を作る様子が浮かんできたのです。左右の下駄が、しっかりと対になるように、履きやすいようにと一生懸命に働く父親の後ろ姿が、息子の心に浮かんできました。いつも見ていた父親の後ろ姿を思い出したのです。その時、息子は、夕食の時の『わがまま 』を言ったことが申し訳なかったと、心が痛みました。そして、息子は台所に行き、嫌いだった川魚を思い切って食べたのです。」

正に、親が直接教えてくれるのではなく、学校で学ぶのでもありません。子のために献身的に愛の一生を生きていく親の姿を見て体得し、悟るのが子の心です。

以上にあるように「親の姿を見て体得し、悟るのが子の心です。」ということになります。ですから、親がこのような環境を作る時、子供が育っていくということになります。

家庭力アップのための家庭実践の推進

  1. 家族の絆づくりの学習(AFF)
  2. 共感的関係の確立
  3. 家庭の日を守り楽しい時間を過ごす
  4. 家族会議の実践
  5. 家族ボランティアの実践

1、AFF(アイデアル・ファミリー・フォーラム)の学習について

(1)家族

①個性が育つ家庭

個性が大切にされる世の中になっています。個性は、家族の人間関係の中で芽生え、花が咲き、実が実るようになります思います。正しい個性が育つには、家族の信頼が欠かせないと感じます。個性の出発点は、家族ではないでしょうか。私たちの幸福感は、家族の信頼関係や安心感から訪れるものです。

ある婦人と話をしている時に、夫は整理整頓をなかなかできない人だと伺いました。婦人は、どうして整理整頓ができないのだろうか?そういう思いが湧きでいるようになり、夫に対する要求で心がいっぱいになったそうです。ここでAFFを学習をする中で、ハットと気づいたそうです。「整理整頓が苦手な夫の姿そのものが、夫に対する婦人の不信感になっているだ。だから、その自分の夫を不信する心が夫に伝わっているのではないか?」と気づいたそうです。「整理整頓が苦手であったとしても、私は夫を信頼しよう!」と時間はかかりましたが、夫への気持ちを切り替えてみると、夫の態度が気にならなくなり、夫の足りないところを補おうという気持ちになっていったそうです。すると少しずつですが、「整理整頓しないとね」と夫も自分で気づき始めたそうです。家族の信頼関係によって、自身の気持ちが素直になり前向きな心にな。そのような家族の人間ったそうです。家族の人間関係が変わることで、この婦人の個性が正しく前向きなものになっていったと思います。

人間の幸福感というのは、家族の信頼と安心感の中で膨らんでいくと思います。家族の人間関係の中で幸福感は、大きく育っていくようになるのではないでしょうか。たとえば、母親と娘が家にいる時に、雨の中を一匹の犬が泥まみれになりながら歩いていく姿を見て、母さんが娘に「花子、あの犬、泥まみれで汚いね、ヤダねえ」というと娘にも泥まみれの犬は汚くていやだ、という気持ちが宿ります。また 「花子、あの犬、雨に打たれてかわいそうだね。帰る家あるのかしら。私たちは、雨をしのげる家があって、有り難いね」との母の言葉は娘の心に、有り難いと言う感謝の心が宿るのではないでしょうか。母が感じる思いによってによって、子供が受ける思いは全然違いますね。

一人一人の個性は、家族の中での信頼と安心感の中で初めて正しく育っていくものだと思います。

(2)子育てについて

親の子育ては、いつまでつづけるのでしょうか?子供が大人(20歳)になるまででしょうか?結婚するまででしょうか?自立するまででしょうか?それとも、子供が親の言うことを聞いてくれるまででしょうか?何時までなのかを考える前に、子育てとは何なのかを考えてみましょう。もちろん、子供を立派な人間へと育てるために教育というものはあるわけですが、3人の子育てをしながら感じたことは、子育ては、子育てをしようと一生懸命に頑張っている親の成長の為になるものだと感じました。子供をと向き合ってみて、喜んだり、笑ったり、悲しんだり、怒りを感じたり、自信がなくなってみたり、子育てをあきらめそうになったりと様々な気持ちを通過しました。それで、子育ては何のためになるのか?  親が、立派な親になるためのものだ。そうだ。子育てをしている自分自身の為にあるものだ・・・。いたく、納得をしたのです。

(3)幸せな家族を作る四つの原則

このAFFのポイントは、親は子供の「やる気」と「思いやりの心」、「感謝の心」が育つような、親の愛情に包まれた生活環境を整えることが大切です。これが第一の目的です。そのためには親自身が「やる気」と「思いやりの心」、「感謝の心」をもった人になっていなければなりません。親自身がそうなっていないのに、子供だけがやる気があって、思いやりと感謝の心をもつことは難しいことです。

そのためには、親の学びと実践する四つの原則を紹介します。

第一に、親の愛が子供に届くこと。

第二に、子供が育つ環境を作ること。

第三は、親が目的に向かって成長すること。

第四に、目指したい家庭の姿を明確にすることです。

心にしっかりと意識していることが必要なものは、感謝の気持ちと、共感する心の姿勢、この二つが大切になります。この場を通して、上記の四つの原則を学びながら、自己の確立と、幸せな家庭づくりが出来るように具体的に学び実践していく場にしていきたいと思います。

また幸せな家庭づくりに投入することは親の願いであり、家族の願いですから、どういう家庭を目指し、どういう子供に育てたいのかというゴールを明確にする必要があります。皆さんは、夫婦で、または家族で「どんな家族を作ろうか?」などという話し合いをしたことがあるでしょうか。会社や、スポーツのサークルなどの場合だと年間目標を立てたりします。目的を共有し、課題を共有します。そして、目的に向かって、問題を克服しながら前進していこうとします。ところが、私たちの愛情や、やる気の根本でもある家庭は、他のもの以上に、もっと家族同士の深い絆を結び目的を共有することが大切なことなのですが、なかなかそうはいきません。私達の大切な家庭であれば一層、家族同士の絆を深めてゴールを一致する必要があります。家庭の目的が明確になって家族で共有できるようになれば、いろいろ問題が起きたとしても家族での軌道修正ができるようになります。ですから、このAFFではまず、家族が一つの目的に向かって生活出来るようにするために家族会議をしながら、具体的な家族の課題や共通の目的やテーマを話し合う家族を目指します。ですから、家族会議のできる絆を作る家族となることが第二の目的です。

そして、社会の為に家族ボランティアをできるようにしていきます。社会への奉仕こそ、家族の中で育んできた、人の為に生きる文化を社会で一つ一つ実践することとなるのです。これが第三の目的です。

(4)親の愛、子供に届くには

両親は、「やる気」と「思いやりの心」、「感謝の心」が育つ、真の愛情に包まれた教育環境を整えることが大切です。

 

「やる気」のある子供は自分で考え、行動しようとするので、頼もしいのですが、その「やる気」には「正常な心」が働いていなければなりません。

「正常な心」とは、うれしいときにはうれしいと表現できる心、親の愛情を素直に受け止め、家庭の大切さを理解し、家庭のために貢献できる素直な心のことです。親の喜びや悲しみ、うれしい思いを素直に感じ取れる心をもっている人は、自然に「やる気」が育ってくるのです。

「やる気」のある子になるためには、親の「愛」が必要です。ここで言う「愛」とは、子供に正しく届いている愛のことをいいます。相手を「愛する」ことは重要ですが、その愛が、きちんと「相手に届いて」いなければならないというのです。

子供を愛していない親はいませんが、長男や次男、長女といった個々の子供が、親の言うことを聞かなかったり、反抗したりしたとき、私達は「本当に自分はこの子を愛しているんだろうか」と自問することもあるでしょう。あまりよい思い出がない場合、例えば、子供から暴力を振るわれたりしていたら、親は子供に拒否反応を覚えることも、なくはありません。

 

それでも親は子供を愛しているわけですが、そのような時は、親の愛情が子供に届いていない場合があるのです。親が子供を愛することと、愛する気持ちを子供に伝えることは別なのです。日本人はどちらかというと、親として子供に対する愛情表現が下手な人が多いようです。

どうしたら親の愛情が子供に届くのかということについて確認し、勉強しなければいけません。私たちは、そのように「相手に届く」ように愛する事を訓練しながら生活化していくわけです。

「AFF」に参加した母親の体験談ですが、「二日間の講座に参加した時のことですが、一日目の朝に家を出る時、小学校一年生の娘が『母さん、どこへ行くの?』と聞いてきました。随分、母親が出かけるのを嫌がっているようでした。まるで今日はどこにも行かないでほしいとでもいう感じでした。二日目の講座に出かけようとしたとき、娘は『母さん、またどこへ行くの』と聞いて来ました。私は、講座で学んでいたので『講座の先生が言ってたんだけどね、親の愛が子供に届いていないんだって。だから、親の愛情が子供に届くようになるように勉強に行くんだよ。』と言いました。すると娘は『そうだよ母さん。その通りだよ。しっかりと学んできてね。』と言って私を送り出してくれました。」と話してくれました。小さな子供であっても親の心を良く理解しているのですね。どうしたら、親の愛が子供に届くのかをしっかりと学び、「真の愛」を身につけることが出来る良いチャンスです。

(5)子供の反抗期は親がつくります

子供の成長過程には、反抗期というものがあります。「うちは反抗期のまっただ中です。反抗して大変なんです。」と思春期を迎えた親からよく聞きます。また反対に「反抗期はありませんでした」などと言いますが、子供は反抗したくて反抗しているわけではありません。むしろ、親が反抗期をつくりだしている場合もあるのです。

人間は自由意思と自由行動によって責任を果たすようになっています。小学生、中学生、高校生と、成長とともに自由意思と自由行動の世界が拡大していくのです。

幼児のころは全面的に親に頼っていた子供も、成長するに伴い、自立心が芽生えてきます。自分でやってみたい、自分で考えてみたいという心が芽生えているのに、小さいころと同じように接すると子供の自立心を妨げてしまいます。その結果、それをはねのけようとして子供が親に反発することを、反抗期というのです。ですから、反抗期と言うよりは、「自立期」と言う方がいいのではないかと思います。子供から大人へと心が成長していく大切な時です。心が不安定になり、敏感になっていく時期です。ですから、自分でも自分の心をコントロールできなくています。ですからついカッとしたり、反発して親の心を傷つけたりする言葉を語ってしまうことになります。

親が子供の心の動きにアンテナを張っていれば、子供の心の変化はいくらでも感じ取ることができるのに、それをしないまま、今までと同じように子供と対応して、それに対して子供が口答えをすると、親は「親の言うことが聞けないのか。」と決めつけ、高圧的に怒ってしまうわけです。

また、「うちの子は全く反抗しません。問題ありません」という家庭はもっと深刻です。なぜなら、反抗すらもできない子供に育ったかもしれません。ですから自立期を通過しているのかどうかをよく見てあげなければなりません。いろいろと我慢して自分の心の中にため込んでいる可能性があります。そのような人は、下手をすると主体性がなくなり、自信を持てなくなる可能性があるのです。

私達は生涯、子供の「人生の応援団長」でありたいものです。いいことがあれば一緒に喜んであげたいし、悲しいことがあれば一緒に悲しみを分かちあってあげたいと願います。しかし、子供が大きくなるにしたがってだんだんと子供の心が理解できなくなってしまいます。そんな時、子供の行動が、次第に受け入れられなくなってしまうでしょう。子供の気持ちを共感できなくなっている自分を発見することが多くなります。そして、イライラして子供の行動だけを変えたいと思ってしまいます。

2、共感的関係の確立

父や母や夫や妻や子供や祖父母が何を感じ何を思い、生活しているのだろうかと分かってみたい・・・。共感してみたいと思います。父は小学生の時はどんな小学生だったのかな・・・、と思いを巡らせる。そんな時間があればいいなあ・・実は、家族の事を余りっ分かっていない自分だと気が付くかもしれません。家族の気持ちを共感してたくさんの気持ちを受け止めてみたいですね。その先に、家族の幸福が見えるかもしれません・・・。